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日本ウエブ印刷 倒産と債権者リスト [倒産情報]

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日本ウエブ印刷 倒産

東経ニュースによると、当社は2013年4月17日に大阪地裁に民事再生手続きを申し立て、
同地裁より保全命令を受けました。

当社の負債総額は、約83億円とのことです。

同社は1961年に設立された中堅のオフセット印刷業者で、
大手印刷会社から案件を受注する事業モデルで成長していきました。

2008年9月期には143億円の売上を計上していましたが、
それ以降に業績は急落していきます。


2011年の決算では売上が減少し、損益状況も悪化、
なんとか黒字を維持できる水準まで落ち込みました。


また、過去からの設備投資による負債が膨らみ、
収益状況が悪化したことから約定返済も厳しい状況となっていきました。


そのため、銀行と条件変更の協議を繰り返してきたものの、
2012年7月に反社会的勢力系のブローカーが
当社振出の1億円近い手形を銀行に持ち込み、
割引が敬遠されるなどして信用状況が悪化しました。


業績も2012年9月期には101億円と約30%下落し、
さらに過年度の決算修正が必要となり、
約30億円ほどの赤字に転落したところで、
先行きが不透明となり民事再生の申し立てとなりました。


手元の資金がそこをついてくると、
なんとかして資金をかき集めようとするのが経営者の心理です。


そのために手段を選ばず、銀行以外からの資金調達を行うところも少なくありません。

企業を再建したいという強い思いがあるからこそなのですが、
もしそういった思いが強いのであれば、
まずは支払の条件を変更するところから始めるのが定石です。


それは例えば、銀行への返済であったり、
税金の分割であったりするわけですが、
税金や社会保険は最強の回収体制を敷いていますので、
これを延滞すると下手な金融機関からお金を借りるよりも高い利率で延滞金がついてきます。


ですから、銀行から交渉を開始し、元本の返済をストップするというのが第一歩だと考えます。

当社については、銀行ではないところからお金を借り、
その担保として手形を振り出したのではないかと考えられます。

ですが、すぐに手形を資金化したいブローカーが、かかる手形を銀行に持ち込み、
割り引いて現金化してもらおうと目論んだため、
当社の信用が一気に失墜してしまいました。


一瞬手元にお金は入ったかもしれませんが、
なにより大事な銀行からの支援を受けられない状況を自ら作ってしまったことが、
決定的な原因になったのではないかと思います。

危ないときこそ、じつは王道でなんとか資金繰りをするのが一番なのです。


美味しい話には必ずウラがあるということを、やはり認識することが肝要なのでしょう。





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